「串本袋港釣行記」 平成15年8月10日、トラやん記

毎年、串本の袋港には数回、訪れているが、今年もダボハココンビさんのお誘いを

受けて、行くことになった。ところが、気になっていた台風予想が見事に当たり、

本来なら金曜日の深夜からの決行の予定が一日ずれ、土曜日の朝から出発となった。

トラ宅を午前10時頃に出て、一路高速道路入り口に向かう。台風の影響で当然、

道路の通過は許されないと思っていたが、すんなりと通れた。

海南を通り過ぎて、御坊湯浅道路に入ったまでは良かったのだが、いきなり

トンネル内で放送が入り、吉備付近で渋滞とアナウンスされる。

徐々に速度が落ちて、とうとう止まってしまう有様である。それでも何とか

吉備まで辿り付いたが、たった3つのトンネルを抜けるまで1時間近くかかった。

すると、今度はそこから先は通行禁止ですので、国道に下りて下さいと言われた。

それだったら、何故もっと早く道路情報を伝えなかったのかと腹が立った。

後から判ったのだが、湯浅付近で崖崩れがあったらしい。道路公団の儲け主義には

呆れてしまう。まあ、慌てることも無いので、途中で昼食を摂ったりしながら、

のんびりと国道を南下し、目的地の串本には夕方前には到着した。

トラ宅で作戦会議をしていて、当初目的の袋港右岸の通称「鳥小屋の前」の

様子を見に行ったが、沖から台風の余波である大波がドンブラコと入って

来ており、おまけに強い向かい風であった。いつもは多少の荒天でも平気な湾内も

濁りの上、波が立っていた。夜には風も収まるだろうと言うことで、到着前に

遠望していた波静かな紀伊有田漁港に行ってみることにした。

港内に入って、車を止め、湾内を見ると、さすがに奥深い湾内なので波はまったく

ない。海の色は濁っていたが、取りあえずここで最初の竿を出すことにした。

水深はまあまあある。河口付近は多少の根掛かりはあるが、外向きは少ない。

各自がキス針をつけて思い思いのポイントに投げてみる。第一号はダボJrの

しゅう君に来た。キスではなく、銀ピカのムギメシだった。

その後もトラ以外はハコちゃんにもムギメシ、ダボちゃんにもムギメシ、

再び、しゅう君にもムギメシと白米?は一回も無く、ムギメシばかりだった。

「ここはキスおらんで〜」とトラが口火を切ったので、やはり本命の袋港に

戻ろうと言うことになった。最後の竿を回収していたら、ダボちゃんの竿に何と、

マゴチが掛かっていた。せっかくの移動の気持ちを揺らがせる一匹だった。

でも、迷うことなく、袋港に天津飯(転進)。

竿を出す前に川端渡船店に寄り、久しぶりの再会の挨拶を交わし、夕食の時間の

取り決めをした後、右岸川寄りの護岸に4人が仲良く並んだ。

本当は沖の磯方向に投げたいのだが、工事船が台風の影響で流されたのか、

いつもと違う所に係留されている為、投げにくい。

日も落ち、さあ、大ギスよ来い!と心の中は戦闘モードだが、一向にアタリがない。

たまに竿先を震わせるのは袋港名物ゴンズイ。それにチャーリーエンジェルだけ。

トラだけ風呂に入って、夕食を終えた後、皆の所へ戻ろうとしていたら、ハコちゃん

から「ゴンズイばかりなので、場所替えしますわ」と携帯電話が入った。

左岸の石積み波止を指定し、トラも後から向かうことにした。夕食はキンメダイの

塩焼きをメインにイカ刺しなど、台風で新鮮な刺身が無いのですみませんと

言いながら、板さんの秀樹君の心ずくしの手料理をご家族と一緒のテーブルで

ご馳走になった。彼とは縁浅からぬ関係で、今回は20数年ぶりに会ったのだが、

小学生の頃のあどけなさがまだ、残っているものの、一人前の板場さんに

なっていた。川端渡船のHPも彼が作っており、夕食の後、彼の部屋で見せて

貰った。ついでにトラのHPも紹介しておいたが、今回は早速、掲示板に書いて

くれたので、とても嬉しかった。まだ、独身なので、早く嫁さんを貰うように

ご家族からも言われており、トラにも嫁探しの協力を求められた。

夜中にはダボハココンビさん一行が帰られるので、少しでも一緒にいられるよう

トラも石積み波止に一本だけ竿を持って行ったが、二人ともさすがにベテラン

らしく、ここでは最高のポイントに竿を並べて座っていた。

でも、魚の反応は無く、いたずらに時間が過ぎていくばかりで、波止の左にある

地磯から投げてみたり、ダイバー専用の桟橋から投げてみたが、ここでもキスの

顔を拝むことはなかった。12時を過ぎて、さすがに疲れたトラだけが元のポイント

に戻り、無駄なあがきをしたが、とうとう、コンビさんが帰ると言う電話コールを

最後に全部の竿を巻き上げた状態のまま、宿に帰って寝ることになった。

寝付かれぬまま、午前2時頃までテレビを見て、ウトウトしたと思ったら、夜が明け

時計の針は午前5時を指していた。朝食は7時に頼んであったので、それまで

キスを狙おうと竿の所に行って、まったく手をつけていなかったマムシをたっぷり

つけて色々な方向に投げ分けてみた。水色は昨晩に比べて幾分かましになっている

模様で、期待感が走る。でも、相変わらずゴンズイ様が笑いながら上がって来る。

「お前らもう、いい加減に寝ろよ」と言いながら、丁寧に針をはずして海にお帰り

願ったが、返礼のキスの挨拶はこの後、昼まで無かった。

帰りは一人で電車に乗る予定で午後6時47分発のオーシャンアローの指定席を

予約してあったが、女将の優しい言葉で「暑かったらシャワーを浴びて二階で

寝たら?」との心遣いに従い、クーラーの効いた涼しい部屋で仮眠させて

貰ったら、もう竿を出す気もなくなった。少し早いが午後2時30分の特急に

変更し、秀樹君の車で駅まで送ってもらい、帰阪の途に着いた。

結局、今回の釣行は袋港始まって以来のキス無し釣行に終わってしまったが、

悪天候に関わらず同行頂いたハコちゃん、ダボちゃん親子も最後まで笑顔を

絶やさず、面白いことを言ってトラを和ませてくれたし、家族同様の暖かい

もてなしを川端渡船で受けたし、坊主とは思えないような楽しい雰囲気で

一泊2日の旅を終えることが出来た。皆さん、本当に有難う御座いました。